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「和牛への支援と将来展望(出雲普及員のコラム第5弾-4)」

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2018年11月30日

4,最後の普及活動
 
 平成26年から定年退職となった28年までは、倶知安町にある後志農業改良普及センターで普及活動させてもらいました。勤務地の後志総合振興局内には、3か所の普及センターがあり総勢で40名近くの普及員がおり、所長としてその舵取り役に奔走しました。仕事量を100とすると、普及センターの運営管理に95%を注ぎ、残りの5%で肉牛の技術支援をしていたように思います。牛より人間の管理のほうがずっと大変でした。

 この時は、酪農学園大学や倶知安農業高校など、若い人向けに講習をさせてもらったことが印象に残っています。酪農学園大学では、150人の1年生を対象にして「実践酪農学講座」で、「牛肉を取り巻く情勢と和牛繁殖経営の現状」と題して講義をさせてもらいました。講義終了後に学生全員から、講義の感想を書いたレポートをもらいました。90分の講義でしたが、レポートを読んで、若い学生が知識の吸収力に優れていることを実感しました。若い人は素直な感性で、人の話を聞くことが出来るからでしょうか。人生経験を積みすぎると、人の話を疑心暗鬼で聞いてしまうことが多いように思います。

 知識や技術を持っていることは技術者にとって非常に大事ですが、それを対象に理解してもらえるように上手に伝えなければ、持っている知識や技術は宝の持ち腐れとなることを、学生の反応から学ばせてもらいました。難しい技術でも平易な言い回しや表現、図表や写真を駆使して、理解してもらう努力を怠ってはなりません。これは農家さんに対する研修会にも通じることです。

 後志振興局で私は定年退職となったので、38年間の普及員時代を振り返って、職員に対して退職記念講演をさせて頂きました。新人で赴任した留萌での9年間の普及員生活から、併せて10か所の勤務地を経験したなかで、思い出に残ることを通じて、後輩たちの参考になればという思いで講演させて頂きました。そういう機会を作ってくれた仲間に感謝です。


職員が私の還暦祝いを兼ねて誕生日のお祝いをしてくれました

つづく

技術士(農業/畜産) 出雲将之
 
 
~ 出雲普及員のコラムシリーズ ~

出雲普及員のコラム第1弾「幸せな牛飼いとなるための10カ条−1

出雲普及員のコラム第2弾「厳しい時こそ「カイゼン」のチャンス−1

出雲普及員のコラム第3弾「牛さんの気持ちになって考える

出雲普及員のコラム第4弾「牛さんとわたし
 
 

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