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戸田克樹のコラム
第177話「冬がやっと終わろうとしています。」

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2018年3月23日

鹿児島は桜もほとんど満開で、昨日行われた小中学校の卒業式をきれいに彩っておりました。

さて、ここ3日間は毎日難産に遭遇し、体がバキバキになっている戸田ですが、お産の介助にともない、いくつかケガもしております。
たとえばこれやこれ↓

左は子牛の頭部に牽引用のロープをかける際、子牛の下前歯で切ってしまった切り傷ですね~

右は陣痛を促すための膣壁マッサージ中に母牛の後肢でドン!お産介助を数十秒中断せざるを得ない状態になってしまいました。

こうしたケガは臨床の現場ではつきものなのですが、名誉の傷なんてものではなく
もちろんケガをしないにこしたことはないですね。

擦り傷程度ならいいでしょうが、打撲、骨折、縫わなければいけないほどの大きな裂創など、農場内で聞く事故には痛々しいものもいくつかあります。
牛舎にあるものや牛さんにやられてしまうわけですから、本人の危険察知能力が問われてくるわけです。

「この牛は興奮しているから注射は気を付けよう」
「天井の扇風機と近いからこの柵を乗り越えるのはやめよう」
「この母牛の暴れっぷりははんぱないなー。帝王切開する前に側臥位にして四肢をしばった方がいいなー」

など、「先の危険」を予測できれば、あとは対策をとるだけです。
寒くつらかった冬が終わり、ようやくあたたかい春が顔をのぞかせ始めた今日この頃、痛みのない体で毎日を送っていきましょう!

そういえば、毎年かかっていた真菌症に今年はかかりませんでした。
4年目になりやっと皮膚が強くなってきたようです。遅い!(笑)

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