2018年3月6日 皆様お疲れ様です。先日とある農家さんに「ハッチで飼っている子牛でまだ若いのにタマ(陰嚢)が腫れているのだけど」と連絡を受けました。2ヶ月齢の子牛であったので妙に違和感を覚えたのですが、陰嚢に切り傷が入ってしまったりなどの外傷によるものか?と推測しながら往診に向かいました。すると陰嚢が握り拳の大きさまでになっており、片方の精巣が腫れていました。陰嚢の皮膚には外傷はなく、子牛自身にも熱や食欲低下があるわけでもなく特に原因がつかめず、抗生剤と消炎剤を3日間打ってみることに。 その後陰嚢のサイズは変わらず、このまま経過観察するのもよくないだろうと判断し3ヶ月齢に達したところで去勢を行うことになりました。 いざ去勢を行ってみると、、、左側の精巣に硬いシリコンのようなものが付着しておりました。驚いたことに精巣そのもののサイズは両方とも同じで異常はなかったということです。犯人はこの硬いシリコンのようなものだと判断した笹崎はいざ切開に突入。すると白い膿に満たされており、化膿していることが発覚。典型的な膿臭を放っていました。 血行性に感染したのでしょうか?このようなケースは初めてで、農家さんとずっと原因について話し合ってみてもよくわからず、、、。ただ化膿していたことには間違えないので、若齢ではありましたが去勢を実施してよかったですねという結論に至ったところです。 なんだったのでしょう~~~。臨床の世界は分からないことばかりです。 前の記事 いざ直腸検査トレーニング その6 | 次の記事 しっかりと初乳を飲んでいても その1 |