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戸田克樹のコラム
第174話「子牛の下痢が悩ましい!⑥~下痢の原因はウイルスや細菌だけじゃないⅣ~」

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2018年2月27日

獅子神様です!

当診療所がいかに田畑や山々に囲まれた地域にあるか、ということが一目でわかる出来事です。運転時、野生動物の飛び出しには皆様も十分お気を付けください(笑)

ケース2 濃度管理ができてません
粉ミルクの袋の裏を改めて見てみましょう。
使い慣れたミルクだと、普段は見直す機会もあまりないかもしれませんので、ぜひ一度改めて見てみてください。
「7倍希釈で」とか、「お湯〇Lに対して粉末◇gを溶かして」とか、
はたまたお湯と溶かすべき粉末の量が週齢ごとの表であらわされているものもあることでしょう。
頭数が多いところはいちいち計量できないため、「お湯〇Lに対してカップ◇杯」で計量されていることが多いと思います。
「最近ハッチの子牛の便がゆるくなってきたな~」
と悩むことがあれば、ミルクの濃度の再確認を行ってみましょう。

●子牛の頭数が増えた
●スタッフが辞めてしまって人手が足りていない
●粉ミルクを諸事情により別な品物に変えた

といった変化が起こった農場だと、
「気づかないうちにミルクの濃度が濃くなってしまっている⇒消化不良性の下痢が発生」
というケースが生じている可能性が高いです。

ちなみに…
「7倍希釈で溶かす」とは
ミルク100gの場合だと600mlのお湯に溶かす状態。全体量700(100+600=700)のうちミルクが100なので100/700=1/7の濃度にするっていうことです。

「7倍のお湯で溶かす」とは
ミルク100gとすると100×7=700なので700mlのお湯に溶かす。
ということになります。意味が異なってきますので自分の使っているミルクの表記がどちらになっているか要チェックです!

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