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笹崎直哉のコラム
アンモニアガスやホコリによる肺炎 その4

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2017年11月22日

 皆様お疲れ様です。鹿児島県も11月下旬に入り、寒くなってきました。私は気温の低下に関してはものともしませんが(ちょっと言い過ぎですかね、、、汗)、戸田獣医師は毎朝出勤時に「おい~直哉~さみ~ぞ~」と嘆きながら、手足が震えているといった光景が見受けられます。さすがに後輩の私はそれを見て、とても心配になります(汗)。
しかし蓮沼所長は寒さに強いようでこの前はまさかの半袖で「うぃ~おはよう~!!」と元気良く出勤し、「どら~!!行くか~!!」と勢いよく車を走らせて往診に向かう、といった日がありました(笑)。私はさすがにびっくりして「?」状態でしたが、事務員も「蓮沼先生、感覚がおかしくなってしまったのかな、それとも我慢かな」という表情をしていました。
なんだか個性あふれる会社ですが、今後ともよろしくお願いします。
 
 
 前回は運動制限の話までさせてもらいしました。今回からは牛さんの部屋に滞留するアンモニアガスによる気管や肺の炎症についてポイントを絞って考えていきましょう。

突然ですが、皆様はこんな経験はないでしょうか??

①牛床に乾いている部分がない。ヒトが移動する通路も湿っているように感じることが多い。

②部屋全体の空気が重く、カビやアンモニアのような臭いが鼻につく。

③牛さんの部屋の鉄柵がすぐ汚れるようになったり、錆びるようになった。よく見るとカビが付いているときもある。

このようなときはまず「床替えだ!!」とすぐ判断される方がいらっしゃると思いますが、もっと深く考えてみましょう。「換気ができていない」あるいは「換気しているつもりだったのが、うまくできていない」なんてことはないでしょうか?

換気がもたらす効果は計り知れません。「熱のコントロール」、「湿気対策」、「臭気の除去」、「ホコリ、雑菌の除去」の4点は大いに期待できる項目ではないでしょうか。これを頭にいれて牛舎の中を見渡すと、、、

そうです!牛さんの部屋の床に対して直下型に設置されているこの扇風機こそが換気のカギを握るツールのひとつです。残念ながら、空気の流れは目に見えません。でも機械の力を借りたり、天然の風を利用したり、牛舎の構造に工夫を加えたりすることで改善することができます。次回は空気の流れや扇風機の役割について進めていきます。

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