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笹崎直哉のコラム
繁殖母牛の栄養管理について ~BCSのチェック②~

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2017年9月5日

 では実際にBCSの判定ポイントを説明していきます!(^^)!。以前伝えたように様々な判定方法がありますので、今回はその一つを紹介していこうと思います。
まず牛さんの斜め後ろ45度の位置から腰部全体を観察します。(もちろんそこまで正確に45度の位置にこだわらなくてもよいですよ)
そして①腰角~②大腿骨頭~③座骨の三点に注目し、イメージしにくいとは思いますが無理にでもその三点を線で結んでみてください。

観察、見極めを行ってみて、三点を結ぶ曲線がV字型に見えた場合その時点で1~5段階評価でBCSは3.0 以下になり、理想的な標準体型か、それ以下。
仮想曲線がU字型に見えた場合BCSは3.25以上であると評価することが出来きますので標準体型かそれ以上、、、すなわち肥満傾向にあると考えられます。
(今気がつきましたが、もっと症例写真が必要ですね汗、次回までに準備するのでお待ちください泣)

ここで注意点なのですが、BCSの判定は、やっぱり大事です。しかしその判定ばかりに気をとらわれないでください。というのは個体差が出てくるからです。BCSが高くともしっかりと発情サイクルが整っている牛さんもいますし、比較的痩せている牛さんも同様なことが言えます。それともう一つ、スコア化が終わったらそこに時間軸を取り込んで考えることを忘れないでください。例えばある牛さんの現時点でのBCSの値と、1か月後のそれを比較してみてください。そうすれば一か月間の健康状態を把握するカギになりますよね。
さらに分娩前後はBCSが変動しやすい時期でもあります。お母さん牛がどういったステージに位置するのか考えて判定していくもの重要ですよ~。

つづく

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