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蓮沼浩のコラム
第481話:愛される牧場

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2017年8月10日

「蓮沼先生、俺ね、愛される牧場を作るという気持ちに関してだけは、どこにも負けたくないんだ」

「え?? あ、そ、そうか・・・・」

この言葉を聞いたとき、小生胸が一杯になり思わず何も言葉が出ませんでした。

「愛される牧場・・・・・とってもいいな・・・・」

 愛されるということは実は本当に難しいことです。小生の好きな映画のひとつである「レ・ミゼラブル」に「愛とは動詞である」という言葉がありましたが、愛される牧場を作り上げるにはそれこそ、牧場のスタッフの雰囲気から、外部関係者との関係だけでなく、牧場の飼養衛生管理にいたるまですべてにおいて相当なレベルが求められます。口だけではダメで、実際にいろいろ「愛」というものを考えながら動かなくてはいけません。牛さんだけでなく、スタッフのみんな、関係者の方々等多くの人の事を考えなくてはいけません。牛さんたちがみんな元気で、スタッフも元気に楽しく一生懸命働き、獣医さんやその他の関係者の方との関係も非常に良好。愛される牧場を作るということは、実はとてもむずかしいけど、挑戦しがいのある、素晴らしい大きな目標ではないでしょうか。

 愛される牧場を意識していなくても、たくさんの愛されている牧場はあります。やはりそのような牧場の特徴としてはうまく言えないのですが、本当に人間的に良い方が多いと思います。そして苦労があっても前向きに明るく頑張っています。そのような牧場には間違いなく福の神がいます。沢山の貧乏神が取りついている牧場を見てきた小生は、断言できます。「愛」があれば貧乏神を追い出し、福の神を呼び込めます。

 先ほどの言葉はとある牧場の牧場長の言葉。若いけれども、大変な思いを散々してきて、最近新しく牧場長に就任してからの言葉です。彼が牧場長に就任してから、物凄く牧場の状態が改善しています。間違いなく今まで牧場にいた貧乏神がどこかに逃げていき、福の神が舞い降りていると小生は一人で思っています。これからもさらに良くなっていくでしょう。

 皆さんの牧場は多くの人から愛されていますか?福の神はいますか?

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