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椎葉絢香のコラム
牛だって不妊治療③

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2016年8月24日

 AI(人工授精)やET(受精卵移植)の説明の前に、まずメスの生殖器の構造の説明をしましょう。(・∀・)

 私達が、陰門部から手を入れた時に(ちゃんと消毒してから入れてくださいネ☆)触れることができるのは子宮外口の部分です。巾着がぎゅーっと閉じているような触感なのですぐ分かると思います!

 子宮外口の先の子宮頸管には、子宮を無菌状態にするための4つの頑丈なヒダが待ち構えています。発情期になるとこのヒダが緩くなりますが、普段は指どころか細い棒でさえ通すことができません。

 頸管を進んでいくと子宮体という1つの広い部屋の先に、左右に分かれた子宮角があります。妊娠40日ぐらいになると妊娠している子宮角が大きくなってきますので、この大きさの違いで妊娠鑑定を行うこともあります。

 子宮の先には、細くクネクネした卵管があります。もし、雄の精子がうまく子宮に入ってくると精子が卵管まで登ってきてこの場所で授精が起こります。

 卵巣で卵が作られ、卵巣内から飛び出して(排卵)卵管に入っていくのですが、この間に卵管采という卵を受け取る受け皿をするものが存在します。実は、卵巣と卵管采はつながっていません!!(;゚Д゚)排卵した卵は、腹腔(正しい言い方かどうか分かりませんが…(笑))
に放り出されます。それを素早く上手にキャッチしてくれるのが卵管采です。

 では、卵巣はお腹に浮いているの??(;・∀・)

 という疑問が出てきますが、体の構造はうまくできていますね!子宮体・子宮角・卵管・
卵管采・卵巣は全て子宮円索という膜で引っ張られているのでバラバラになることはないのです。すごいですよね❤( *´艸`)

 つづく・・・(*´▽`*)

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